愛知の果物
愛知県の果物の産出額は、全国第13位です(2021年)。伊勢湾や三河湾ぞいでは、みかんなどの柑橘類、内陸部では柿・ブドウ・なし・もも・いちじくなどを中心に栽培されています。日照量、温湿度、水など生産管理を徹底することで品質の高い果実を生産しています。
みかん
愛知県では、ハウスと露地の両方で栽培することで長期間の出荷を実現しています。特に、全国有数の産地であるハウスみかんの栽培方法は、全国に先駆けて昭和44年に愛知県で始まったものです。一部の産地では、糖度・酸度をセンサーで測定して出荷しています。
【主な産地】JAあいち知多、JA蒲郡市、JA愛知みなみ、JA豊橋
ぶどう
愛知県では「巨峰」を中心に栽培していて、「巨峰」の種なし栽培技術を初めて確立したのは愛知県です。6月下旬からハウス栽培、8月上旬から露地栽培のぶどうが出荷されます。「巨峰」のほかにも、「デアウェア」「シャインマスカット」など様々な品種が栽培されています。
【主な産地】JAあいち知多、JA尾張中央、JAあいち三河、JA豊橋
柿
愛知県の「次郎柿」と「筆柿」はそれぞれ全国1位の産出額を誇ります(平成30年)。
次郎柿
「次郎柿」は渋柿が生じない完全甘柿で、固めでシャキッとした独特の歯ごたえがあり、甘味とコクがあることが特長です。
筆柿
「筆柿」は、糖度が高く歯ごたえが良いことが特長で、一部が渋柿となってしまう不完全甘柿のため、光センサーで甘果・渋果を選別しています。
【旬】10-12月
【主な産地】JAあいち三河、JA愛知東、JAひまわり、JA豊橋
いちじく
愛知県のいちじくは、全国1位の産出額です(2021年)。ハウス栽培と露地栽培で春から秋まで出荷しています。低温流通システムにより、適熟の果実の出荷と品種保持に努めています。また、「一文字整枝」という、全ての果実によく日光があたり甘みが増す選定方法を取り入れています。
【主な産地】JAあいち知多、JAあいち中央、JA西三河、JAひまわり
なし
主な栽培品種は、「愛甘水」「幸水」「豊水」「あきづき」「新高」「愛宕」「甘ひびき」で、様々な品種を栽培することで長期間の出荷を実現し、それぞれの特徴を持った梨を時期によって楽しむことができます。
【主な産地】JAあいち中央、JA西三河、JAあいち豊田、JA豊橋
もも
愛知県では、果肉が柔らかく、みずみずしい「白鳳」が最も多く栽培されています。5月中旬からハウス栽培、6月下旬から露地栽培の桃が出荷されます。時期や地域に合わせて様々な品種を栽培しており、時期ごとに異なる桃が楽しめます。
【主な産地】JA尾張中央、JAあいち豊田
ぎんなん
愛知県は全国2位の産出額を誇り(2021年)、江戸時代から続く産地である稲沢市祖父江町を中心に生産しています。丸形で大粒、実の詰まった高品質なものを出荷しています。
【主な産地】JA愛知西
茶
西尾市、豊田市では主に「てん茶(抹茶の原料)」が生産され、新城市、豊橋市、田原市では主に「せん茶(急須で飲むお茶)」が生産されています。
【主な産地】てん茶:JA西三河、JAあいち豊田 せん茶:JA愛知東、JAあいち豊田、JA豊橋、JA愛知みなみ
茶は、「チャノキ」の葉や茎を加工し、飲料などに使用するため、果物ではありません。